特集 陥凹する皮膚疾患
臨床例
陰茎結核疹 T-spot陰性例
飛田 璃恵
1
,
原田 和俊
,
坪井 良治
,
三橋 善比古
1東京医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
Isoniazid
,
ツベルクリンテスト
,
陰茎疾患
,
結核-皮膚
,
鑑別診断
,
生検
,
経口投与
,
硬性下疳
Keyword:
Administration, Oral
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Isoniazid
,
Penile Diseases
,
Tuberculosis, Cutaneous
,
Tuberculin Test
pp.641-644
発行日 2014年7月1日
Published Date 2014/7/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014295763
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<症例のポイント>陰茎結核疹は、陰茎亀頭部に紅色小結節や膿疱が出現後、潰瘍や萎縮性陥凹性瘢痕を形成する結核疹の1つである。病理組織学的には、乾酪壊死を伴う類上皮細胞肉芽腫が認められる。ツベルクリン反応は陽性を示すが、結核疹であるため、通常、局所から結核菌は検出されない。T-spotは結核菌特異的分泌蛋白抗原を用いて患者末梢血Tリンパ球を刺激し、Enzyme-Linked ImmunoSpot法でIFN-γの産生を測定するInterferon-Gamma Release Assaysの1つである。ツベルクリン反応より特異性が高く、結核の診断に有用とされている。臨床的および病理組織学的に、陰茎結核疹と考えられ、ツベルクリン反応も強陽性を示したが、T-spotが陰性であった37歳、男性例を報告した。
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