症例
巨大尖圭コンジローマを伴ったMulticentric Castleman's Diseaseの1例
須磨 朱里
1
,
安藤 純実
,
八幡 陽子
1大阪警察病院 皮膚科
キーワード:
Interleukin-6
,
Prednisolone
,
陰茎疾患
,
形質細胞
,
高ガンマグロブリン血症
,
鑑別診断
,
尖圭コンジローマ
,
多剤併用療法
,
Mizoribine
,
低アルブミン血症
,
ヒトパピローマウイルス6型
,
形質細胞増加症
,
多中心性Castleman病
Keyword:
Condylomata Acuminata
,
Drug Therapy, Combination
,
Diagnosis, Differential
,
Hypergammaglobulinemia
,
Penile Diseases
,
Prednisolone
,
Plasma Cells
,
Interleukin-6
,
Hypoalbuminemia
,
Human papillomavirus 6
,
Bredinin
,
Multi-centric Castleman's Disease
pp.737-741
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016318354
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44歳男。陰部腫瘤、顔面の赤褐色斑、体幹・四肢の褐色斑と皮下硬節を主訴とした。約10年前から顔面にそう痒を伴う赤褐色斑が出現し、10ヵ月前より体幹・四肢に地図状の茶褐色斑と皮下結節が生じた。また、約5年前より陰茎部に結節が出現し、その後10cm大の紅褐色の有茎性腫瘤に増大した。血液検査でIL-6高値と多クローン性高γグロブリン血症、貧血、低アルブミン血症を認め、造影CTで深頸部、腋窩、縦隔、傍大動脈、鼠径に2cm大までの腫大リンパ節を多数認めた。皮下硬結は病理組織学的に真皮内に異型性のない形質細胞が密に増生し、免疫染色で形質細胞の多クローン性増殖が示された。リンパ節は病理組織学的に傍皮質に形質細胞が増加していた。以上より、多中心性Castleman病と診断した。陰部の巨大腫瘤は病理組織学的に尖圭コンジローマと診断した。プレドニゾロン30mgの投与を開始し、臨床所見や検査所見が改善した。
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