下部直腸・肛門部疾患の診断と治療
尖圭コンジローマ
入口 陽介
1
,
小田 丈二
,
水谷 勝
,
高柳 聡
,
冨野 泰弘
,
山里 哲郎
1東京都がん検診センター 消化器内科
キーワード:
肛門腫瘍
,
尖圭コンジローマ
,
直腸鏡法
,
直腸切除
,
気体レーザー
,
レーザー療法
Keyword:
Anus Neoplasms
,
Condylomata Acuminata
,
Proctoscopy
,
Lasers, Gas
,
Laser Therapy
pp.1533-1536
発行日 2013年9月20日
Published Date 2013/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013377642
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尖圭コンジローマは,HPV(human papilloma virus)が,主として性交渉やその関連行為により直接感染することによって,男女の外性器に好発する感染性病変(ウイルス疣贅)である.肛門尖圭コンジローマは,透明感のある白色調の数mm大の病変から1cmを超える疣状の隆起が多発することもあり,さらに集簇・融合して,乳頭状,時には鶏冠状の隆起を呈し,肛門管移行帯を中心に正常粘膜を介して不連続に直腸粘膜に拡がることがある.近年,IEE(画像強調)内視鏡による拡大観察は,咽頭・食道領域での有用性が認められているが,肛門部の平上皮領域の観察でも,尖圭コンジローマの診断だけでなく,拡張・蛇行した血管所見から肛門上皮内腫瘍や早期癌が診断できる可能性が示唆されている.
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