特集 角化症・炎症性角化症
アダリムマブ治療中に間質性肺炎の急性増悪を認めた関節症性乾癬の1例
小林 真麻
1
,
上嶋 祐太
,
川瀬 正昭
,
江藤 隆史
1東京逓信病院 皮膚科
キーワード:
Methylprednisolone
,
Prednisolone
,
関節炎-乾癬性
,
経口投与
,
病勢悪化
,
パルス療法(薬物療法)
,
肺炎-間質性
,
Adalimumab
,
胸部CT
Keyword:
Administration, Oral
,
Adalimumab
,
Methylprednisolone
,
Prednisolone
,
Arthritis, Psoriatic
,
Lung Diseases, Interstitial
,
Disease Progression
,
Pulse Therapy, Drug
pp.1113-1117
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016305033
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66歳男。関節症性乾癬に対して2ヵ月前にアダリムマブ投与が開始された。2回目投与の7日後に発熱と咳嗽が出現し、体動困難となった。近医で肺炎と診断され、同院に入院したが、翌日に呼吸状態がさらに増悪し、当院に搬送された。高解像度CTで瀰漫性のすりガラス陰影を認め、間質性肺炎の急性増悪と診断した。ステロイドパルス療法、ミニパルス療法を施行し、その後プレドニゾロン内服を開始した。結果、呼吸状態は徐々に改善し、初診後6ヵ月の現在まで症状の再燃は認めていない。本例はアダリムマブ導入時のスクリーニング検査で胸部X線上異常陰影を認めており、間質性肺炎の早期発見のために胸部CTなども行うべきであったと思われた。
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