ここまで進んだ! びまん性肺疾患の診断と治療 特発性間質性肺炎の分類と診断・治療
間質性肺炎の急性増悪
田口 善夫
1
1天理よろづ相談所病院 呼吸器内科
キーワード:
Methylprednisolone
,
Polymyxin B
,
血液灌流
,
免疫抑制剤
,
Macrolides
,
Thrombomodulin
,
病勢悪化
,
パルス療法(薬物療法)
,
Sivelestat
,
肺線維症-特発性
Keyword:
Hemoperfusion
,
Immunosuppressive Agents
,
Methylprednisolone
,
Thrombomodulin
,
Macrolides
,
Disease Progression
,
Pulse Therapy, Drug
,
Idiopathic Pulmonary Fibrosis
,
Sivelestat
,
Polymyxin B
pp.235-237
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016110040
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間質性肺炎なかでも頻度の高いIPFにおいて,安定した状態から1ヵ月以内の経過で明らかな原因がなく呼吸困難が増悪することを急性増悪という.急性増悪時の治療には確立されたものはなく,経験的にステロイドパルス療法を含めたステロイド投与が行われることが多い.近年,血液浄化療法であるPMXや抗凝固療法としてのトロンボモデュリン,さらにはARDSで有用性があるとされるマクロライド系薬や好中球エラスターゼ阻害薬などの薬物療法が行われているが,エビデンスは乏しいのが現状である.このなかでトロンボモデュリンは後方指的検討ではあるが,その有効性の報告が散見されており,今後もっとも期待できる治療法である可能性を秘めており,前向き試験の検討が望まれる.
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