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カルボシステインにより急性汎発性発疹性膿疱症を発症した1例
白鳥 隆宏
1
,
木下 幸恵
,
加藤 晴久
1星ヶ丘医療センター 皮膚科
キーワード:
Carbocysteine
,
かぜ
,
経口投与
,
経皮投与
,
副腎皮質ホルモン
,
急性汎発性発疹性膿疱症
,
薬剤リンパ球刺激試験
Keyword:
Administration, Oral
,
Administration, Cutaneous
,
Adrenal Cortex Hormones
,
Carbocysteine
,
Common Cold
,
Acute Generalized Exanthematous Pustulosis
pp.1906-1907
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017081166
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23歳女。9日前に感冒症状にて近医内科を受診し、カルボシステイン、アンブロキソール塩酸塩、デキストルメトルファン臭化水素酸塩の内服を開始したところ、数日後に紅斑が出現し、多形紅斑の診断で内服を中止するも範囲は拡大した。紹介受診時には全身性に紅暈を伴う毛孔非一致性の膿疱が多発しており、病理組織学的所見では角層下に好中球主体の膿瘍を認めたほか、真皮浅層の血管周囲性に好中球、リンパ球の集簇がみられた。膿疱は副腎皮質ステロイド外用により消退したが、薬剤リンパ球刺激試験でカルボシステインが陽性を呈し、皮膚症状、組織所見、臨床経過などをスコア化したEuroSCAR study groupの診断基準よりカルボシステインによる急性汎発性発疹性膿疱症と診断した。
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