特集 骨癒合促進の最前線
骨粗鬆症を伴った脊椎変性疾患に対する脊椎椎体間固定術におけるPTHの骨形成促進作用の臨床研究 多施設・前向き・ランダム試験
江幡 重人
1
,
波呂 浩孝
,
松山 幸弘
,
長谷川 智彦
,
高橋 淳
,
向山 啓二郎
1山梨大学 医学部整形外科学講座
キーワード:
X線診断
,
骨形成
,
骨粗鬆症
,
脊椎固定術
,
脊椎疾患
,
X線CT
,
皮下注射
,
二重盲検法
,
腰椎
,
Teriparatide
,
重症度指標
,
多施設共同研究
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
Keyword:
Double-Blind Method
,
Injections, Subcutaneous
,
Lumbar Vertebrae
,
Osteoporosis
,
Osteogenesis
,
Radiography
,
Severity of Illness Index
,
Spinal Diseases
,
Spinal Fusion
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Multicenter Studies as Topic
,
Treatment Outcome
,
Teriparatide
pp.517-521
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2016332491
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骨粗鬆症に伴った脊椎変性疾患に対する腰椎単椎間の後方椎体間固定術施行患者(全例女性)を対象に、術後1週目よりテリパラチド(56.5μg)を週1回反復皮下投与(投与群、16例、平均年齢73.2歳)し、投与しない群(非投与群、18例、平均年齢69.3歳)と比較検討した。使用したインストゥルメントはチタン性椎弓根スクリュー、およびREEK cageかcarbon cageとし、移植骨は局所骨とした。後療法は術後3ヵ月間で軟性コルセットを装着し、臨床評価は6ヵ月間で行った。また、病状の評価はJOA-BPEQ Score、Oswestry Scoreで行い、画像評価はX線像とCTにて経時的に撮影後、骨癒合率をはじめ、椎間板腔狭小化と不安定性の出現率、ならびにloosening出現率などを評価し、骨癒合はBridwellの方法に従い4段階で評価した。その結果、JOA-BPEQ Score、Oswestry Scoreや画像所見において椎間板腔狭小化と不安定性出現率には差は認められなかったが、テリパラチド投与群は非投与群に比べ骨形成が良好な傾向にあり、より早期に骨癒合が獲得できる可能性が期待できると考えられた。
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