原著
子宮頸癌広汎性子宮全摘出術時の骨盤リンパ節郭清における内腸骨節郭清の意義と手技について
長野 浩明
1
1東京女子医科大学東医療センター 産婦人科
キーワード:
小細胞癌
,
子宮頸部腫瘍
,
子宮摘出術
,
腫瘍再発
,
リンパ行性転移
,
腺癌
,
腸骨
,
扁平上皮癌
,
リンパ節郭清
,
アジュバント化学療法
,
腺扁平上皮癌
,
後向き研究
,
治療成績
,
Kaplan-Meier法
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Uterine Cervical Neoplasms
,
Hysterectomy
,
Ilium
,
Lymphatic Metastasis
,
Lymph Node Excision
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Retrospective Studies
,
Carcinoma, Small Cell
,
Carcinoma, Adenosquamous
,
Chemotherapy, Adjuvant
,
Treatment Outcome
,
Kaplan-Meier Estimate
pp.637-641
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2017251476
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広汎子宮全摘出術を行った子宮頸癌Ib期〜IIb期53例のうち、リンパ節転移を有した20例を対象として、子宮頸癌治療における内腸骨リンパ節郭清の治療的な意義について検討した。20例中18例は術後補助化学療法を行い、残りの2例は術後に放射線療法を選択したが、リンパ節転移が1個のみの12例では内腸骨節への転移を認めなかったのに対し、複数個のリンパ節転移を有した8例中5例(62.5%)に内腸骨節への転移を認めた。また、20例中5例に再発を認め、このうち3例が内腸骨節転移例であった。子宮頸癌において内腸骨節は郭清すべきリンパ節であり、この領域の郭清省略は広汎子宮全摘出術のピットフォールとなる可能性が示された。また、少なくとも扁平上皮癌に対してはリンパ節郭清および術後化学療法の治療的な意義は十分に期待できると考えられた。
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