臨床報告
白内障摘出および眼内レンズ挿入手術を施行した後部円錐角膜の1例
田中 公子
1
,
石川 伸之
,
雑賀 司珠也
1和歌山県立医科大学 眼科学教室
キーワード:
円錐角膜
,
白内障
,
超音波乳化吸引術
,
角膜形状解析
,
眼内レンズ移植
,
細隙灯顕微鏡検査法
Keyword:
Slit Lamp Microscopy
,
Cataract
,
Keratoconus
,
Phacoemulsification
,
Corneal Topography
,
Lens Implantation, Intraocular
pp.887-891
発行日 2016年8月5日
Published Date 2016/8/5
DOI https://doi.org/10.18888/J00293.2016400867
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症例は83歳女性で、急激な視力の悪化を自覚した。白内障を指摘され、手術目的で紹介受診した。視力は右眼(眼前手動弁)、左眼0.01(矯正不能)であり、眼圧は右眼3mmHg、左眼11mmHgであった。細隙灯顕微鏡で右眼角膜中央のドーナツ状の実質混濁および後面の彎曲の増大を認めた。前眼部形状解析装置を用いた検査では突出部が菲薄化していた。前房内には炎症は認めず、中間透光体は両眼過熟白内障を認め、眼底は両眼白内障のため透見困難であった。左眼超音波水晶体乳化吸引術+眼内レンズ挿入術(PEA+IOL)、右眼水晶体嚢外摘出術+眼内レンズ挿入術(ECCE+IOL)を施行した。術後視力は右眼(0.04)、左眼は(0.2)と改善を認めた。
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