高齢・超高齢透析患者の致死的感染症
敗血症 重症下肢虚血(CLI)
大竹 剛靖
1
,
小林 修三
1湘南鎌倉総合病院 腎臓病総合医療センター腎免疫血管内科
キーワード:
下肢
,
虚血
,
血液透析
,
死因
,
創傷感染
,
敗血症
,
末梢動脈疾患
,
血管内治療
Keyword:
Cause of Death
,
Ischemia
,
Renal Dialysis
,
Wound Infection
,
Sepsis
,
Lower Extremity
,
Peripheral Arterial Disease
,
Endovascular Procedures
pp.185-188
発行日 2016年2月10日
Published Date 2016/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016206384
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透析患者の動脈硬化合併症は,糖尿病患者の増加や透析人口の高齢化とともに増加し続けており,とくに末梢動脈疾患(PAD)を合併する患者が増加してきている.PADが進展し重症下肢虚血(CLI)の状態に至ると患者の生命予後は非常に不良となる.CLIは動脈硬化の末期的症状の一つであり,創部からの重症感染症,併存する栄養不良や心脳血管合併症が透析患者の生命予後に大きく関わる.CLI透析患者の下肢創傷感染では,感染に対する抗菌薬治療のみでは患者の状態は改善しない.感染を合併した虚血肢への血行再建のタイミング,創傷治療,栄養介入,切断の可能性やそのタイミングなど,救肢救命のため考慮すべき多くの課題が残されている.
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