特集 循環器疾患における栄養管理・食事指導を識る
診る 食塩摂取量の評価法
榎本 真理
1
,
堀越 哲
1順天堂大学医学部附属順天堂医院 栄養部
キーワード:
Sodium
,
栄養評価
,
検尿
,
食塩
,
食品分析
,
心臓血管疾患
,
利尿剤
,
世界保健機関
,
食事記録
,
診療ガイドライン
,
塩度
,
採尿
,
食事摂取基準
Keyword:
Cardiovascular Diseases
,
Diuretics
,
Food Analysis
,
World Health Organization
,
Nutrition Assessment
,
Urinalysis
,
Diet Records
,
Sodium Chloride, Dietary
,
Practice Guidelines as Topic
,
Salinity
,
Urine Specimen Collection
,
Recommended Dietary Allowances
,
Sodium
pp.583-587
発行日 2017年6月9日
Published Date 2017/6/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2017260960
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近年,食塩摂取量と心血管病の発症率の間にはU-Shape現象があるとの報告が相次いでいる。特にPURE studyやそれを含む4つのメガスタディの解析でのインパクトは大きい。これらの研究では,1日尿中ナトリウム(Na)排泄量が川崎の式を用いて早朝尿から推算されている。一方,世界保健機関(WorldHealth Organization;WHO)ガイドラインでは24時間尿中Na排泄量を基にした6研究,夜間Na排泄量を基にした1研究,早朝尿を基にした1研究,食物摂取頻度調査を基にした3研究を分析した結果が用いられている。食塩摂取量を評価するには,さまざまな方法があり,日本高血圧学会ガイドライン2014にも示されている(表1)。医師が主体になる尿中Na排泄量の測定による評価法と管理栄養士が主体になる食事内容からの評価法に大きく分けられるが,それぞれ利点と欠点をもつため,その特徴を生かしながら,個々の目的や病態に応じた使い分けや組み合わせ,複数回による評価が必要である。
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