特集 フレイルとその予防対策
フレイルの病態と新たな知見 フレイルと栄養療法
若林 秀隆
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター リハビリテーション科
キーワード:
医原病
,
栄養評価
,
リハビリテーション
,
基準値
,
診療ガイドライン
,
栄養管理
,
栄養失調
,
食事摂取基準
,
フレイル
Keyword:
Nutrition Assessment
,
Frailty
,
Iatrogenic Disease
,
Reference Values
,
Rehabilitation
,
Practice Guidelines as Topic
,
Recommended Dietary Allowances
,
Malnutrition
,
Nutrition Therapy
pp.351-356
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2020187179
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<Headline>1 フレイルの主な原因の1つは低栄養であり、低栄養の有無をGLIM基準で診断したうえで、フレイル対策としての栄養療法を行うことが重要である。2 アジア太平洋のフレイル診療ガイドラインでは、意図的でない体重減少を示す場合に、可逆性のある原因をスクリーニングして、食品強化/たんぱく質エネルギー補給を考慮することと、ビタミンD欠乏時のビタミンD処方が推奨されている。3 日本人の食事摂取基準(2020年版)では、フレイル予防をふまえて65歳以上のたんぱく質摂取目標量が、総エネルギーの15~20%に設定されている。4 フレイルの原因は医原性と医原性でないものに分類され、医原性でないフレイルは主に加齢、医原性フレイルは主に医原性低栄養、医原性サルコペニア、薬剤性が原因である。5 医原性フレイルの予防と治療には、フレイル高齢者や障害者の生活機能やQOLを最大限高めるための、リハ栄養とリハ薬剤の考え方が有用である。
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