発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014042060
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例1は67歳女性で、腰痛・両大腿痛により、4ヵ月間の投薬と保存的治療を行っていたが、無効であったため手術治療を行った。画像所見ではL3/L4に正中大きく張り出す巨大な椎間板ヘルニアを認め、硬膜管を強く圧迫していた。手術所見では、ヘルニアは靱帯下脱出の形態を認めたため、硬膜管が十分緩むまで髄核摘出を行った。術後は経過良好で術直後から腰下肢痛は改善し、術後3週で下肢筋力は5レベルに改善した。症例2は21歳女性で、右下肢痛により1ヵ月間の投薬、保存的治療を行っていたが、両下肢痛と頻尿が出現したため、手術を施行した。画像所見ではL4/L5に正中大きく張り出す巨大な椎間板ヘルニアを認め、硬膜管を強く圧迫していた。手術所見では、Epiduroscopic techniqueを使いながら硬膜管が十分緩むまで髄核摘出を行った。術後は経過良好で術直後から腰下肢痛は改善し、翌日より頻尿も改善した。症例3は45歳男性で、腰痛により2ヵ月半投薬と保存的治療を行っていたが、1週間前から腰痛の悪化と両臀部痛も出現したため、手術を行った。画像所見では、L4/L5腰椎に右上方に大きく脱出する椎間板ヘルニアを認め硬膜管を圧迫していた。手術所見では、ヘルニアは経靱帯的脱出の形態であり、椎間板から脱出している茎の部分を鏡視しながらパンチで引きずり出すように摘出したところ、術後経過は良好で、術直後から腰痛・両臀部痛の改善が認められた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013