症例と治験
後方侵入大腿骨人工骨頭挿入術における短外旋筋共同腱温存法
上島 謙一
1
,
中村 琢哉
,
丸箸 兆延
,
橋本 典之
,
笹川 武史
,
舩木 清伸
1富山県立中央病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
脚長不等
,
腱
,
腱損傷
,
術後合併症
,
術中合併症
,
大腿骨頸部骨折
,
治療成績
,
股関節置換術
,
歩行訓練
,
下双子筋
,
上双子筋
,
内閉鎖筋
,
梨状筋
Keyword:
Femoral Neck Fractures
,
Intraoperative Complications
,
Leg Length Inequality
,
Postoperative Complications
,
Radiography
,
Tendon Injuries
,
Tendons
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
pp.555-559
発行日 2017年5月19日
Published Date 2017/5/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2017257964
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過去2年間に、大腿骨頸部骨折に対する後方侵入大腿骨人工骨頭挿入術症例で、短外旋筋共同腱温存法(CPP)を行い1ヵ月以上経過観察した68例(男性16例、女性52例、平均年齢83歳)を対象に、治療成績について検討した。その結果、平均手術時間80分、平均術中出血量171mlであった。ステムアライメントは外反2.6度-内反4.2度で、1例を除き内外反3度以内であった。脚長差は平均2.3mmの延長、オフセットは平均2.7mmの増大を認めた。下双子筋の完全断裂を4例で認め、3例は骨頭脱臼時に生じ、1例はラスピングによる損傷であった。CPP手技関連の合併症や再手術例はなかった。以上より、CPPは後方侵入骨頭挿入術における脱臼抑制に対して有効性があると考えられた。
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