症例と治験
鏡視下手術が有効であった腸脛靱帯炎の2例
豊田 真也
1
,
望月 雄大
,
川原 佳祐
,
羽田 勝
,
松本 太輔
,
河野 紀彦
,
池上 博泰
,
武者 芳朗
,
金子 卓男
1東邦大学 医学部整形外科学講座(大森)
キーワード:
Indigo Carmine
,
X線診断
,
関節鏡法
,
MRI
,
腸脛靱帯症候群
,
色素内視鏡法
Keyword:
Arthroscopy
,
Indigo Carmine
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
,
Iliotibial Band Syndrome
pp.433-436
発行日 2017年4月19日
Published Date 2017/4/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2017203078
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症例1は30歳女で、右膝痛を主訴とした。軽度屈曲位で右膝外側に疼痛を伴ったclickを触知し、大腿脛骨角は182°であり、MRIにて大腿骨外側上顆に骨棘を認めた。手術は3ポータル鏡視下にて大腿骨外側上顆の骨棘と周囲の滑膜増生をシェーバーで切除し、腸脛靱帯を一部切離した。術後1ヵ月で正座可能となり、clickも消失し、術後2ヵ月でランニングを開始した。症例2は20歳女で、左膝痛を主訴とした。Clickは触知せずMRI上信号変化を認めなかった。圧痛部位よりインジゴカルミンを少量注入して局在を明らかにし、鏡視下にて滑膜の折り返し部分とその周囲の外側上顆骨隆起を一部切除した。術後2ヵ月で疼痛は消失し、可動域制限も認めなくなった。
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