発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004156772
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70歳女.65歳時より左膝内側に関節痛が出現し,69歳時には左膝窩部に弾性硬の腫瘤(膝窩嚢胞)を認め,2回穿刺するも嚢胞内液貯留が持続したため入院となった.左膝関節の腫脹・膝蓋跳動を認め,内側関節裂隙に圧痛を認めた.可動域は屈曲130°,伸展0°であり,関節穿刺にて黄色透明関節液貯留が認められ,その後も膝後面の腫脹は軽減しなかった.単純X線・MRI所見より内側半月板断裂と膝窩嚢胞の合併と診断し,関節鏡視下に手術を施行した.術直後から疼痛・腫脹は消失し,経過とともに左膝関節の可動域は4ヵ月時屈曲140°,伸展0°と改善した.膝後面の腫脹を認めたため関節穿刺を施行したが,術後9ヵ月時MRIで左関節後方の嚢胞は完全に消失した
©Nankodo Co., Ltd., 2003