特別企画 放射線科スーパーセレクション2021 この発表,この着眼点に注目!
上部尿路に“3カ所の生理的狭窄部位”は存在しない−尿管から辿る後腹膜解剖の新しい概念−
加茂 実武
1,2,3
,
野崎 太希
2,3
,
堀内 沙矢
2,3
,
村石 懐
2
,
秋田 恵一
3
1ハンブルク大学 放射線科
2聖路加国際病院 放射線科
3東京医科歯科大学 臨床解剖学分野
キーワード:
尿管(ureter)
,
尿路結石(urinary calculas)
,
crossing point
,
後腹膜解剖(retroperitoneal anatomy)
Keyword:
尿管(ureter)
,
尿路結石(urinary calculas)
,
crossing point
,
後腹膜解剖(retroperitoneal anatomy)
pp.506-511
発行日 2021年4月26日
Published Date 2021/4/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000000640
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多くの教科書の記載とは異なり,上部尿路における生理的狭窄部位は,上部尿管と尿管膀胱移行部の2カ所のみである。また,画像検査で上部尿管にはしばしば高度の屈曲が認識されることがあるが,これもまた教科書の図説には見つけることができない。実はこれらの事項には共通する解剖学的背景が存在し,その成因を正しく知ることは新たな後腹膜の概念を理解するための1つの大切な手がかりとなる。本稿は第105回北米放射線学会(RSNA2019)に投稿した教育展示(UR154–ED–X)および『Japanese Journal of Radiology』掲載のreview1)に基づいた内容である。
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