Urological Letter・419
上部尿路腫瘍の尿管鏡的管理
pp.925
発行日 1986年11月20日
Published Date 1986/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204380
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2年前,BPHのためにTURを予定していた患者の対診を求められた。というのは,術前のIVPで左腎盂に小さい充盈欠損がみつかつたからである。そして逆行性の腎盂撮影でも充盈欠損を確かめたが,細胞診では陰性だつたので,尿管鏡検査をして欲しいと頼まれたのであつた。
尿管鏡でみてみると腎盂内に乳頭状腫瘍があることがわかつた。直角鏡を用いたので見えたのである。非常に小さかつたが,気管支鏡用の生検ピンセットで腫瘍の大部分を除去し,凍結標本で調べてもらうべく送つた。その答えはグレードが非常に低い移行上皮癌であつた。そこで腫瘍部位を完全に電気焼灼し,その後患者はTURを受けた。
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