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特集(増刊号の)4 泌尿器と関連領域の症候レントゲン診断
Ⅱ.腹痛と尿路通過障害性疾患のレ線像
尿路通過障害疾患のレ線像—腎・尿管結核,尿管腫瘍,尿管狭窄・腎外傷
Roentgenogram of Urinary Disturbance
友吉 唯夫
1
Tadao Tomoyoshi
1
1京都大学医学部泌尿器科
1Department of Urology, Faculty of Medicine, Kyoto University
pp.85-103
発行日 1971年12月25日
Published Date 1971/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413201295
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Ⅰ.腎・尿管結核
腎結核は肺や骨関節の結核に続発し,本質的には両側性である。しかしその経過として,イ)両側とも進展,ロ)両側とも自然治癒,ハ)一側は治癒し他側が進展の3つの場合があり,臨床上は片側性腎結核のほうが多い。最近のわが国の尿路結核の傾向として,1)好発年令層が若年から壮年に移行し,2)尿中結核菌検出率は低く,3)典型的な膀胱結核を示すものが少ない。
腎・尿管結核のさいの疼痛は,多くは側腹部の鈍痛である。尿管狭窄のために尿停滞が急に起こると激しい痛みを伴うこともある。また混合感染のときにも腎被膜の伸展のため腰痛が著明となる。
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