Urological Letter
上部尿路腫瘍の尿管鏡的管理
pp.318
発行日 1987年4月20日
Published Date 1987/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204466
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2年前に,筆者は前立腺肥大症のTUR予定者の診断を依頼された。術前診断のIVPで左腎盂に小さい充盈欠損が発見されたので,逆行性腎盂撮影をしたところ,これでも充盈欠損が認められた。しかし,細胞診では陰性だつた。そこで尿管鏡的診断を依頼されたわけである。
この結果,直角レンズを用いて見ることができたのであるが,やはり腎盂に比較的小さい乳嘴状腫瘍があつた。気管支鏡で使う試験切除用フォーセップスでその腫瘍の大部分を摘出し,凍結切片による病理検査に出した。その答は低グレードの移行上皮癌であつた。そこで腫瘍のあつた部分を十分ファルギュレートしておいた。そのあと主治医により,予定通り前立腺TURが施行された。
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