連載 ゲノム医療における画像の役割
第4回
大腸癌
長沼 篤
1
1国立病院機構 高崎総合医療センター 消化器内科
pp.946-950
発行日 2020年8月26日
Published Date 2020/8/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000000356
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国立がん研究センターがん情報サービスの最新がん統計(2019年10月現在)1)によると,日本の大腸癌は男女ともに罹患率は増加傾向であり,年間約134,000人が罹患しており,年間約50,000人が死亡している。しかし近年がん薬物療法の進歩により,切除不能進行再発大腸癌の治療成績は改善してきており,現在全生存期間中央値は約30カ月といわれている。大腸癌に対するがん薬物療法が進歩した要因の1つに,バイオマーカーに基づく個別化医療の開発が挙げられる。今回は大腸癌バイオマーカーの1つであるRAS 遺伝子に注目し,抗上皮成長因子受容体(epidermal・growth・factor・receptor;EGFR)抗体薬による治療効果と画像診断の役割について,自験例を供覧しながら解説する。
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