Japanese
English
臨床研究
大腸ポリープと大腸癌
Polyps and cancer of the colon-rectum
中川原 儀三
1
,
木村 捷一
1
,
沢崎 邦広
1
,
小山 文誉
1
,
小島 靖彦
1
,
渡辺 公男
1
,
宮崎 逸夫
1
Gizo NAKAGAWARA
1
1金沢大学医学部第2外科
pp.503-506
発行日 1976年4月20日
Published Date 1976/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206485
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はじめに
欧米では,消化器癌の中で大腸癌の頻度が高いが,日本では周知のように胃癌が多く,大腸癌は肝胆膵の癌につづいて第3位となつている.しかし近年日本においても大腸癌が増加の傾向にある.
癌の早期発見については胃癌,子宮癌で良好な成績をあげているが,大腸癌の早期癌も年々増加している.私共の教室で最近経験した大腸早期癌症例は8例であり,そのうち87.5%は隆起性病変であり,adenomatouspolypが癌化したと考えられる症例の経験から大腸ポリープは癌化のpotentialを有する腺腫と推測し,また微小癌は早期癌の性格を持つていると報告したが1),今回は大腸の隆起性病変,特に大腸ポリープ症例の検討を行ない,大腸癌との関係および大腸ポリープ癌を主とする大腸早期癌について述べる.
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