連載 となりの読影室
第16回
聖マリアンナ医科大学病院
藤川 あつ子
1
1聖マリアンナ医科大学病院・放射線科
pp.952-954
発行日 2020年8月26日
Published Date 2020/8/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000000357
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聖マリアンナ医科大学病院には,病院本館読影室と別館救命読影室の2つの読影室がある。いずれも当教室伝統の臨床現場を意識したサービス提供をモットーに,臨床医がコンサルトしやすいオープンスペース環境で,face to faceのコンサルトを受け付けている。このほかにもCT検査室,MRI検査室,核医学検査室,血管撮影室,透視室にそれぞれ読影端末を設置しており,検査時間内はCT室,核医学検査室に検査担当医が常駐し,読影を行いながら現場での各種マネジメントや副作用出現時の緊急対応を行っている。読影端末はPACSとモニタ・電子カルテがセットになっていて,各端末にはワークステーションもインストールされている。PACSから対象患者の電子カルテ情報へのリンクボタンがあるため,患者情報参照も容易な環境にある。また,読影端末からは週間スケジュール表や読影担当表,各種マニュアルやティーチングファイル,クラウドサーバー(発表データや,共有データを格納)などへアクセス可能で,どの端末に座っていても同じパフォーマンスで読影ができる。当教室の読影スタイルは臓器別セクションの専門家が,それぞれ専門分野の読影をし,非特異的な検査はセクションフリーで読影が行われている。トレーニング中の医師は各セクションをローテーンションしている。席決めは厳密なものはないが,スタッフ医師はおおむね固定の席に座り,レジデントはローテーンション中の指導医近くに陣取ることが多い。
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