Japanese
English
経験と考察
膝痛による健康問題を有する労働者における理学所見と労働生産性の特性
Physical findings and labour productivity characteristics in workers with health problems due to knee pain
岩崎 翼
1
T. Iwasaki
1
1まつだ整形外科クリニックリハビリテーション科
1Dept. of Rehabilitation, Matsuda Orthopaedic Clinic, Kumagaya
キーワード:
knee pain
,
work productivity
,
presenteeism
,
muscle strength
Keyword:
knee pain
,
work productivity
,
presenteeism
,
muscle strength
pp.21-26
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei76_21
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
は じ め に
変形性膝関節症(osteoarthritis:OA)は疼痛と可動域制限による機能障害から生活の質(QOL)の低下が報告されている1).OAは労働生産年齢とされる65歳未満での罹患率が報告され2),65歳未満のOAを有する労働者では労働生産性の低下を引き起こすとされる2~5).しかし整形外科未受診者における膝痛と労働生産性の関係は明らかではない.
労働生産性の評価として欠勤率が一般的であるが3,4),近年,プレゼンティーズムによる評価が報告されている6,7).プレゼンティーズムは出勤しているものの,疾病などの健康問題により労働能力が低下している状態と定義され,その評価の有用性が指摘されている8).
本研究では,整形外科未受診の労働者を対象とし,膝痛による健康問題が与える影響を明らかにすることを目的とした.すなわち研究1として質問紙を用いた膝機能評価と労働生産性の状況を明らかにすること,研究2として理学所見の特性について明らかにすることとした.
© Nankodo Co., Ltd., 2025