Japanese
English
経験と考察
入院を契機に新たに診断された併存疾患
-――コマネジメントにより治療した大腿骨近位部骨折256例の検討
Co-mangement brings us serendipity:a study of 256 hip fracture patients at a single institution
井上 三四郎
1
,
井村 洋
1
,
小田 浩之
1
,
松永 諭
1
,
鵜木 友都
1
,
宍戸 諒平
1
S. Inoue
1
,
H. Imura
1
,
H. Oda
1
,
S. Matsunaga
1
,
Y. Unoki
1
,
R. Shishido
1
1飯塚病院総合診療科
1Dept. of General Internal Medicine, Iizuka Hospital, Iizuka
キーワード:
hospitalist
,
orthopedic surgery
,
co-management
,
hip fracture
Keyword:
hospitalist
,
orthopedic surgery
,
co-management
,
hip fracture
pp.907-911
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei75_907
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は じ め に
大腿骨近位部骨折(以下,本骨折)の患者の大部分は高齢者であり,多数の既存合併症を抱えている.本骨折は通常手術適応であり,全身診察や術前検査が行われる.そのため入院を契機として,新たな併存疾患(newly diagnosed comorbidities:NDC)が指摘される患者が一定数存在する.筆者は過去に本骨折の術前患者68例を対象としてNDCを検討した.その結果14例にNDCが存在し,そのうち9例が慢性疾患であった1).
当院は,整形外科医と総合診療医が共同で病棟管理を行うhospitalist/orthopedic surgery co-management(HOCM)を推進している.内科的診断に長けた総合診療医が主治医となることで,NDCが発見される可能性も高まる.しかし,HOCM下でのNDCを検討した報告はない.本稿の目的は,本骨折の入院を契機としたNDCの特徴を報告することである.
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