Japanese
English
問題点の検討
大腿骨近位部骨折に関するホスピタリストへのアンケート調査
A survey on how hospitalists consider hip fractures
井上 三四郎
1
,
井村 洋
1
,
小田 浩之
1
,
松永 諭
1
,
鵜木 友都
1
,
宍戸 諒平
1
S. Inoue
1
,
H. Imura
1
,
H. Oda
1
,
S. Matsunaga
1
,
Y. Unoki
1
,
R. Shishido
1
1飯塚病院総合診療科
1Dept. of General Internal Medicine, Iizuka Hospital, Iizuka
キーワード:
hospitalist
,
orthopedic surgery
,
co-management
,
hip fracture
Keyword:
hospitalist
,
orthopedic surgery
,
co-management
,
hip fracture
pp.1287-1291
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_1287
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は じ め に
厚生労働省は2019年に各種学会へタスク・シフトに関するヒアリングを実施した.日本整形外科学会は,時間外で侵襲的な専門的処置が不要な入院患者の初期対応をホスピタリストへ移管することを提言した1,2).整形外科医は休日,勤務時間外にしばしば呼び出される.しかしその中で緊急かつ専門的処置が必要となる症例は少なく,むしろ簡単な初期治療で病院に入院させて待機手術を行う症例が多い.整形外科医が時間外に呼び出しを受けると,勤務間インターバル規則により3)その医師は翌日の手術に参加できないことが危惧される.本提言の意図は,こうした問題を解決することにある2).
本提言で想定されている疾患の一つは,大腿骨近位部骨折であろう.ありふれた骨折であるうえに入院加療となり,手術的治療が行われるからである.本提言が実現すれば,ホスピタリストが大腿骨頚部骨折の診断を行い,耐術性と手術のタイミングを評価し,緊急手術が必要な場合には整形外科医や麻酔科医を呼び出す判断を行うことになる.
一方で,本邦のホスピタリストがこの委託業務についてどのように考えているかを調査した報告はない.本稿の目的は,ホスピタリストを対象に大腿骨近位部骨折に関するアンケート調査を行い,本提言で業務を委託されようとしているホスピタリスト側の意識を知ることである.
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