Japanese
English
臨床室
コマネジメント下に周術期合併症に対して準緊急再手術もしくは画像下治療を必要とした大腿骨近位部骨折の2例
Hip fracture patients who needed urgent re-operation or interventional radiology for perioperative complications under co-management
井上 三四郎
1
S. Inoue
1
1飯塚病院総合診療科
1Dept. of General Internal Medicine, Iizuka Hospital, Iizuka
キーワード:
surgical complication
,
orthopedic surgery
,
co-management
,
hip fracture
Keyword:
surgical complication
,
orthopedic surgery
,
co-management
,
hip fracture
pp.224-227
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei75_224
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近年,コマネジメントあるいはhospitalist/orthopedic surgery co-management(HOCM)と呼ばれる,整形外科医と総合診療医が共同で病棟管理を行うシステムが脚光を浴びている1~7).当院では大腿骨近位部骨折患者の大多数が整形外科入院後に手術を受け,術翌日より総合診療科に転科している1~3).HOCMを実施するには,各々の施設の実情をふまえたプロトコルが必須となる4).当院では,責任の所在は周術期関連に関しては整形外科,それ以外に関しては総合診療科と規定されている2).しかし,現実には曖昧な点も多く,臨床現場は試行錯誤を繰り返している.
当院では2023年4~10月に約90例の大腿骨近位部骨折に対して手術的治療が行われた.このうち2例に,総合診療科が主科の状態で,周術期合併症に対して準緊急再手術もしくは画像下治療が必要となった.本稿の目的はこれらを報告し,医療安全の観点から今後の対応について考察を加えることである.
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