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成人脊柱変形に対する胸椎から骨盤までの矯正固定術後1,2,5年における臨床成績
Clinical outcomes of corrective fusion surgery from the thoracic spine to the pelvis for adult spinal deformity at 1, 2, and 5 years postoperatively
有馬 秀幸
1
,
長谷川 智彦
1
,
大和 雄
1
,
吉田 剛
1
,
坂野 友啓
1
,
大江 慎
1
,
三原 唯暉
1
,
井出 浩一郎
1
,
山田 智裕
1
,
渡邉 悠
1
,
中井 慶一
1
,
黒須 健太
1
,
松山 幸弘
1
H. Arima
1
,
T. Hasegawa
1
,
Y. Yamato
1
,
G. Yoshida
1
,
T. Banno
1
,
S. Oe
1
,
Y. Mihara
1
,
K. Ide
1
,
T. Yamada
1
,
Y. Watanabe
1
,
K. Nakai
1
,
K. Kurosu
1
,
Y. Matsuyama
1
1浜松医科大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Hamamatsu University School of Medicine, Hamamatsu
キーワード:
adult spinal deformity
,
corrective fusion surgery
,
patient-reported outcome
Keyword:
adult spinal deformity
,
corrective fusion surgery
,
patient-reported outcome
pp.279-285
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei75_279
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【要 旨】
目 的:本研究の目的は,成人脊柱変形(ASD)患者において,胸椎から骨盤までの矯正固定術後の長期臨床成績を評価することである.特に術後2~5年で患者立脚型アウトカム(PRO)が維持されるか否か,予期せぬ再手術が術後5年時のPROに影響を与えるか否かを検討した.
対象および方法:2010~2015年に胸椎から骨盤までの矯正固定術を受けたASD患者を対象に術前,術後1年,2年,5年のX線パラメータとPRO[Scoliosis Research Society(SRS)-22r,Oswestry Disability Index(ODI)]を調査し,術後2年時と術後5年時のPROの相関を調査し,再手術の有無で術後5年までのPROの変化量に違いがあるか否かを比較・検討した.
結 果:胸椎骨盤矯正固定術を受けたASD患者131例を解析した.術後2年と術後5年のPROはすべてのSRS-22rドメインで有意な相関を示した.再手術の有無で,術後5年間でのPROの変化に有意差はなかった.
結 論:ASDに対する矯正固定術において,術後2年のPROは術後5年のPROと強く相関し,術後2年時のPROは長期的な転帰を予測できることが示された.予期せぬ再手術の有無は,中長期的な臨床転帰に影響を与えなかった.
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