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健常足を有する若年女性におけるストレス超音波検査による前距腓靱帯の所見とBeightonスコアの関連性
Association between the Beighton score and stress ultrasonographic findings of the anterior talofibular ligament in healthy young women:a cross-sectional study
横江 琢示
1
T. Yokoe
1
1宮崎大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Faculty of Medicine, University of Miyazaki, Miyazaki
キーワード:
ankle lateral ligament
,
ultrasonography
,
generalized joint laxity
,
female
Keyword:
ankle lateral ligament
,
ultrasonography
,
generalized joint laxity
,
female
pp.273-276
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei75_273
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【要 旨】
目 的:Beightonスコア(BS)は全身関節弛緩性(generalized joint laxity:GJL)の有無を評価する際に広く用いられている.しかしながら,BSと足関節外側靱帯不安定性の関係性については明らかになっていない.本研究では健常足を有する若年女性において,高BS群(BS 6点以上)と低BS群(BS 3点以下)のストレス超音波検査による前距腓靱帯(anterior talofibular ligament:ATFL)の所見を比較した.
対象および方法:2021年3月~2022年1月に先行研究で報告したストレス超音波検査法で健常足を有する若年女性のATFL長を非ストレス下とストレス下で計測した.ストレス下ATFL長と非ストレス下ATFL長の比(ATFL ratio)を計算し,足関節外側靱帯不安定性の指標とした.徒手前方引き出しテスト(anterior drawer test:ADT)も施行した.BSとATFLの超音波所見の相関も評価した.20例の高BS群と61例の低BS群が評価対象となった.
結 果:ADTでは高BS群において高いgradeの割合が高かった.ストレス超音波検査所見ではATFL ratio(1.10±0.05 vs. 1.09±0.05,p=0.19),非ストレス下およびストレス下ATFL長において両群で有意差はなかった.また,BSとATFL ratioにおいて相関は認められなかった.
結 論:健常足を有する若年女性のATFLストレス超音波所見において,高BS群と低BS群において有意差はなかった.
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