Japanese
English
リハビリテーション
変形性膝関節症患者における高難度日常生活動作実施状況とカットオフ値の活用
Inflection of the status of high level-activities of daily living in patients with knee osteoarthritis and utilization of the cut-off value in high level-activities of daily living
岩崎 翼
1
,
三澤 由子
2
T. Iwasaki
1
,
Y. Misawa
2
1まつだ整形外科クリニックリハビリテーション科
2健康スポーツクリニックリハビリテーション科
1Dept. of Rehabilitation, Matsuda Orthopaedic Clinic, Kumagaya
キーワード:
OA
,
high level-ADL
,
cut-off value
Keyword:
OA
,
high level-ADL
,
cut-off value
pp.787-790
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_787
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は じ め に
変形性膝関節症(OA)の有病者数は2,530万人と推定され,きわめて多い1).またOAは経年的に進行増悪するため,早期診断することの意義が報告されている2).ただし,OAの診断はX線撮影が一般的であり,医療機関への受診が必要となるが,多くの患者は,疼痛自覚により整形外科を受診する.そのため,OAでは有症率と有病率は必ずしも一致せず,臨床症状が出現した時点では病期が進行している場合が多い3).
OAではさまざまな症状が出現するが,病期とともに日常生活動作(ADL)や生活の質(QOL)が大きく影響すること4)からADL困難感と病期の関連性が示唆される.ADL困難感を聴取する患者立脚式質問紙はさまざま報告5)されているが,初期OAを対象とした場合,より高難度なADLを項目に選定する必要性が考えられる.
本研究では,OA患者にとって高難度となりうるADL(HL-ADL)として5項目を選定し,その実施状況を横断的に調査した.また調査したHL-ADL項目が症状の有無や病期に与える影響について検討した.
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