Japanese
English
経験と考察
神経障害性疼痛が疑われる腰椎疾患に対する仙骨硬膜外ブロック
Caudal block for neuropathic pain of lumbar spine disease
萩原 義信
1
,
金 民世
1
,
蓮江 文男
1
,
寺門 淳
1
Y. Hagihara
1
,
T. Kon
1
,
F. Hasue
1
,
A. Terakado
1
1北千葉整形外科
1Kitachiba Orthopaedic Clinic, Chiba
キーワード:
lumbar spinal disease
,
caudal block
,
neuropathic pain
Keyword:
lumbar spinal disease
,
caudal block
,
neuropathic pain
pp.1357-1359
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_1357
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は じ め に
疼痛は大きく急性疼痛と慢性疼痛に分類される1).さらに慢性疼痛には,侵害受容性疼痛,神経障害性疼痛,心理社会的疼痛があるとされている2).
神経障害性疼痛が疑われる疾患に対する治療法のうち,薬物療法に関しては詳細に報告されている3).しかし,神経ブロックに関しての報告は少ない.
われわれは過去に腰椎椎間板ヘルニアなどの腰椎疾患に対する仙骨硬膜外ブロック(CB)について以下の ①,②,③ の報告をしてきた.① 腰椎疾患にCBを治療として施行する意義はある.② 局所麻酔薬とステロイドを併用使用する必要はなく局所麻酔薬単独使用で十分である.③ 発症時期に関係なくCBを治療として施行する意義はあるが,可及的早期に施行するほうがよい4).
本稿では,これまでと同様の手法を用いてCBを施行した群を,Pain Detect5)の評価点数によって神経障害性疼痛が疑われた群とそうでない群に分類し,CBの効果を明らかにすることを目的に検討した.
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