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連載 卒後研修講座
医療関係者が知っておきたいロコモティブシンドロームと医療連携
Locomotive syndrome and medical collaboration;what medical personnel need to know
帖佐 悦男
1
E. Chosa
1
1宮崎大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Faculty of Medicine, University of Miyazaki, Miyazaki
キーワード:
locomotive syndrome
,
musculoskeletal ambulation disability symptom complex
,
medical collaboration
Keyword:
locomotive syndrome
,
musculoskeletal ambulation disability symptom complex
,
medical collaboration
pp.1387-1392
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_1387
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は じ め に
超高齢社会を迎え,国は「2040年を展望し,誰もがより長く元気に活躍できる社会の実現に向けて」を提唱し,「健康寿命延伸プラン」や「医療・福祉サービス改革プラン」を策定した.健康寿命延伸のために,健康無関心層を含めた予防・健康づくりの推進や地域・保険者間の格差の解消をかかげている.健康寿命延伸のための介護予防としてロコモティブシンドローム(運動器症候群・ロコモ)は重要である.理由の一つとして,多くの人が関節や脊椎など運動器の障害による症状を訴えている.こうした症状は加齢とともに回復がいっそう困難となり,運動器の障害により要支援・要介護になる高齢者がもっとも多いことが報告されている(約25%)[表1]1).また,健康日本21(第二次)にロコモ認知度の向上や足腰に痛みのある高齢者の減少などが盛り込まれるなど,ロコモの予防,早期発見,早期治療は国をあげた喫緊の課題である.本稿では,医療関係者が知っておきたいロコモティブシンドロームと医療連携の基礎知識について概説する.
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