Japanese
English
経験と考察
人工膝関節全置換術における術前前十字靱帯機能と術後患者立脚型評価との関連性
Relationship between preoperative anterior cruciate ligament and postoperative patients evaluation in total knee arthroplasty
飛田 祐一
1
,
平中 崇文
1
,
菊池 健一
1
,
亀長 智幸
1
,
藤代 高明
1
,
岡本 剛治
1
Y. Hida
1
,
T. Hiranaka
1
,
K. Kikuchi
1
,
T. Kamenaga
1
,
T. Fujishiro
1
,
K. Okamoto
1
1愛仁会高槻病院整形外科・関節センター
1Dept. of Orthop. Surg and Joint Center, Takatsuki General Hospital, Takatsuki
キーワード:
FJS
,
TKA
,
patient reported outcome
,
ACL
,
patient satisfaction
Keyword:
FJS
,
TKA
,
patient reported outcome
,
ACL
,
patient satisfaction
pp.1307-1311
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_1307
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は じ め に
人工膝関節全置換術(TKA)後の患者満足度の向上は,膝関節外科医にとって近年トピックスの一つである.TKAの満足度に関するシステマティックレビューでは1),術後の不満足感は約20%2)で,過去10年にわたって続いているとされている.満足度を評価するうえで患者立脚型評価法の重要性が認識されており,その一つとしてForgotten Joint Score-12(FJS-12)3)が近年TKA後評価法として注目されている.FJS-12は術後の関節を意識しない “forgotten joint” の概念にもとづいた評価法で,高い識別力や内的信頼性4),低い天井効果3)などの特徴を有する.
TKA術後の不満足感の原因として多様な因子が関与する1)と考えられており,なかでも膝前十字靱帯(ACL)の影響についても近年報告がなされている5).本稿において,われわれは術中のACL状態について着目し,TKAにおけるACLの切離が術後患者評価に及ぼす影響についてFJS-12を用いて検討を行った.
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