前十字靱帯損傷に伴う膝内側コンパートメントの骨挫傷と内側半月板損傷の関連性

The relationship between bone bruise in the medial compartment with anterior cruciate ligament injury and medial meniscus injury

は じ め に

　前十字靱帯（anterior cruciate ligament：ACL）損傷時の骨挫傷部位に関しては多くの報告があり，断裂時のピボットシフトの作用により，大腿骨外顆中央と脛骨外顆後方が衝突し，同部に多いといわれている．しかし，大腿骨外顆中央と脛骨外顆後方の骨挫傷に加え，脛骨内顆後方や大腿骨内顆の内側側副靱帯（medial collateral ligament：MCL）深層付着部付近にも骨挫傷を認める症例がある（図1，2）．また，脛骨内顆後方の骨挫傷のある症例は，内側半月板損傷の比率が高いとの報告もある．われわれは，脛骨内顆後方，大腿骨内顆の骨挫傷と内側半月板損傷との関連について検討したので報告する．