Japanese
English
経験と考察
人工膝関節全置換術における膝関節の冠状面アライメントと屈曲90°での下腿の外旋との関係
Relationship between coronal knee alignment and tibial exernal rotation at 90 degrees of flexion in patients of total knee arthroplasty
関矢 仁
1
,
高徳 賢三
1
,
朔 伊作
1
,
西村 貴裕
1
,
大上 仁志
1
H. Sekiya
1
,
K. Takatoku
1
,
I. Saku
1
,
T. Nishimura
1
,
H. Okami
1
1新上三川病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Shin-Kaminokawa Hospital, Tochigi
キーワード:
TKA
,
alignment
,
tibial rotation
Keyword:
TKA
,
alignment
,
tibial rotation
pp.1301-1305
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_1301
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は じ め に
人工膝関節全置換術(TKA)において大腿骨コンポーネントと脛骨コンポーネントの回旋ミスマッチは,ポリエチレンの摩耗,不安定性を惹起することが知られている1,2).これを予防するために大腿骨コンポーネントと脛骨コンポーネントの正確な回旋設置が必要である.大腿骨コンポーネントの回旋の指標は解剖学的上顆軸が一般的である3).これに対して,脛骨コンポーネントの回旋設置の解剖学的指標としては後十字靱帯(PCL)付着と脛骨粗面内側縁を結ぶAkagiライン4),脛骨中央と脛骨粗面内側1/3を結ぶ軸5),または内側1/6を結ぶ線6),第2中足骨軸7)などさまざまな方法があるが,いずれも個体差があるうえ,軸を形成する線分が短いため誤差を生じやすい.また,脛骨近位を骨切りしたのちに,前二者の軸を同定することは必ずしも容易ではない.われわれは,独自の方法を使用して脛骨コンポーネントの回旋を決定している8~10).この方法を用いて変形性膝関節症(OA)において冠状面アライメントと屈曲位での下腿回旋との関係を調べたので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018