特集 大人医師の復習帳―昔の常識,今でも大丈夫?
第4章 膠原病・リウマチ
[VEXAS症候群]“別々の病名” で語られてきた難治性炎症は,UBA1遺伝子変異によりVEXAS症候群として統合される時代になりました
副島 裕太郎
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター リウマチ膠原病センター
pp.692-694
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika137_692
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VEXAS症候群の今昔
VEXAS症候群は,2020年にBeckらによって初めて提唱された,UBA1遺伝子の体細胞変異を原因とする成人発症の自己炎症性疾患です.“Vacoules” “E1 enzyme” “X-linked” “Autoinflammatory” “Somatic” の頭文字から名づけられ,発熱,皮疹,軟骨炎などの炎症症状と,大球性貧血や血小板減少といった骨髄不全症状が同時にみられる点が特徴です1).
かつては,こうした症例は「骨髄異形成症候群(MDS)に伴う “謎の” 炎症性病態」として扱われていました.現在では,UBA1遺伝子の体細胞変異という分子基盤が明らかになったことで,一つの疾患として捉える視点が求められています.

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