特集 内科医に知ってもらいたい シン・腎臓診療
[Chapter 3] 内科医に知ってもらいたい! 腎疾患のシン・情報
IgA腎症up to date
二瓶 義人
1
1順天堂大学 腎臓内科
キーワード:
免疫グロブリンA(IgA)腎症
,
ガラクトース欠損型免疫グロブリンA1(Gd-IgA1)
,
Multi-hit病態仮説
Keyword:
免疫グロブリンA(IgA)腎症
,
ガラクトース欠損型免疫グロブリンA1(Gd-IgA1)
,
Multi-hit病態仮説
pp.73-77
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_73
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★★★免疫グロブリンA(IgA)腎症は,世界で最も頻度の高い原発性糸球体腎炎である.病態に未解明な点が多く,未介入の場合,患者の約4割が診断後10~20年の経過で末期腎不全に移行する.
★★IgA腎症では,ガラクトース欠損型IgA1(Gd-IgA1)の産生を主軸に置くmulti-hit病態仮説が提唱されている.
★Gd-IgA1の産生には,病原体関連分子パターン認識受容体であるtoll様受容体(TLR)や,増殖誘導リガンド(APRIL)といった分子が関与することが示されている.
★尿蛋白の減少がIgA腎症におけるサロゲートエンドポイントとして設定された2019年以降,新規治療薬の臨床試験が次々と開始されており,現在IgA腎症治療は大きな転換点を迎えている.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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