特集 内科医に知ってもらいたい シン・腎臓診療
[Chapter 3] 内科医に知ってもらいたい! 腎疾患のシン・情報
ネフローゼ症候群up to date
堀之内 智子
1
1神戸大学大学院医学研究科内科系講座 小児科
キーワード:
ネフローゼ症候群
,
リツキシマブ
,
抗ネフリン抗体
Keyword:
ネフローゼ症候群
,
リツキシマブ
,
抗ネフリン抗体
pp.78-81
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_78
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★★★ネフローゼ症候群の臨床的特徴は成人と小児で異なる.
★★ネフローゼ症候群は一次性ネフローゼ症候群と二次性ネフローゼ症候群に分かれ,一次性ネフローゼ症候群の主な構成疾患は微小変化型ネフローゼ症候群,巣状分節性糸球体硬化症(FSGS),膜性腎症,膜性増殖性糸球体腎炎である.
★近年,微小変化型ネフローゼ症候群やFSGSの原因として抗ネフリン抗体が同定された.
★★ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群,FSGSの一部はポドサイト関連遺伝子の異常により発症するため,遺伝学的検査を考慮する.
★2025年5月現在,抗CD20モノクローナル抗体であるリツキシマブは小児期発症の難治性ネフローゼ症候群(頻回再発型,ステロイド依存型もしくはステロイド抵抗性)に対して保険適用となっているほか,成人期発症のネフローゼ症候群(頻回再発型あるいはステロイド依存性)患者を対象とした医師主導治験も行われている.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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