特集 炎症性腸疾患update
[Chapter 3] IBD special situationのupdate
小児IBD診療の実際,成人移行支援の課題
熊谷 秀規
1
1自治医科大学 小児科学
キーワード:
成人移行支援(トランジション)
,
超早期発症型炎症性腸疾患(VEO-IBD)
,
monogenic IBD
Keyword:
成人移行支援(トランジション)
,
超早期発症型炎症性腸疾患(VEO-IBD)
,
monogenic IBD
pp.1081-1084
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_1081
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★★小児の潰瘍性大腸炎(UC)は全大腸炎型が多く,中等症以上が成人より多い.小児のCrohn病(CD)は小腸大腸型が多く,非特異的症状で発症する場合がある.
★★小児炎症性腸疾患(IBD)の診療では成長曲線を用いて体格や成長の推移を確認する.
★小児は内視鏡検査のハードルが高いため,バイオマーカーを活用して診療を進める.
★栄養療法は成長障害の改善に有効である.
★薬物療法は成人と同様であるが,小児特有の注意点がある.
★成人移行支援(トランジション)は早期から計画的に行い,患者のヘルスリテラシーの獲得を目指す.
★超早期発症型IBD(VEO-IBD)は6歳未満で発症し,遺伝的背景が異なる場合がある.とくに,monogenic IBDは特異な症状を示し,遺伝学的検査や特別な治療が必要な場合がある.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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