特集 脳卒中かもしれない!
[Chapter 5] 脳卒中かもしれないけれど……
頸髄疾患
亀田 知明
1
,
岡田 俊一
1
1新小山市民病院 脳神経内科
キーワード:
頸髄硬膜外血腫
,
脳卒中模倣疾患(stroke mimics)
,
静注血栓溶解療法
Keyword:
頸髄硬膜外血腫
,
脳卒中模倣疾患(stroke mimics)
,
静注血栓溶解療法
pp.1322-1326
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_1322
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▪頸髄疾患は,しばしば脳卒中との鑑別が問題になる,いわゆる脳卒中模倣疾患(stroke mimics)の一つである.
▪なかでも頸髄硬膜外血腫は ① 突然発症の片麻痺を呈して脳梗塞と間違われやすい,② 出血性疾患のため脳梗塞と誤診されると血腫拡大のリスクになる,点から最も重要である.
▪鑑別のポイントは,頸部の痛みがあること,意識障害や脳神経障害がないこと,症状が劇的に変化しうることである.
▪脳卒中の診療にスピードは大切であるが,正確性はそれ以上に大切である.疑ったら躊躇せずに頸部のCTやMRIを撮像してこの疾患を鑑別すべきである.
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