特集 保存期慢性腎臓病と透析期のステージに応じた診療のポイント
[Chapter 3] 保存期CKD患者・透析患者への薬剤の使い方
抗菌薬
神山 裕一
1
,
上原 由紀
1
1藤田医科大学病院 感染症科
キーワード:
腎機能
,
糸球体濾過量(GFR)
,
クレアチニンクリアランス(CCr)
,
シスタチンC
Keyword:
腎機能
,
糸球体濾過量(GFR)
,
クレアチニンクリアランス(CCr)
,
シスタチンC
pp.74-80
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika132_74
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▪抗菌薬の多くは腎排泄型の薬剤が多く,投与開始にあたって腎機能の評価が治療効果に与える影響は大きい.
▪腎機能とは糸球体濾過量(GFR)であるが,直接の測定は難しく,臨床では代替指標を用いることになる.
▪このため,患者の状態を考慮し,いずれの評価方法がより正しく腎機能を反映しているかを考慮する意義は大きい.
▪抗菌薬の腎機能に合わせた投与量を設定するうえで,肝臓の及ぼす程度を理解すると,許容される投与量の振れ幅がみえてくる.
▪維持透析,持続透析施行下で抗菌薬投与を行う場合,それぞれの血液浄化方法が相対的にどの程度の腎機能を代替しているかを把握すると抗菌薬の投与量が理解しやすい.
© Nankodo Co., Ltd., 2023