今月の主題 PK/PD解析を指標とした感染症治療
各論
PK/PDパラメータを用いた臨床検査室からの抗菌薬治療支援情報の提供
阿部 教行
1
,
小松 方
1
Noriyuki ABE
1
,
Masaru KOMATSU
1
1天理よろづ相談所病院臨床病理部
キーワード:
PK/PD
,
CLSI
,
ブレークポイント
,
腎機能
Keyword:
PK/PD
,
CLSI
,
ブレークポイント
,
腎機能
pp.49-54
発行日 2006年1月15日
Published Date 2006/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100007
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臨床検査室から抗菌薬治療支援情報の提供を充実させるには,CLSIブレークポイントを使用した評価だけでなく,患者個々の特徴に応じたPK/PDブレークポイントを提示できる技術が必要となる.国内の臨床第I相試験成績に基づきPK/PDブレークポイントを算出したところ,CLSIブレークポイントより2~5管低いMIC値を示すことを見いだした.PK/PDブレークポイントは,同一抗菌薬でも腎機能や抗菌薬の用法用量が異なるたびに自由自在に変化させることができる.今後臨床検査室にもこのような考え方が普及し,検査結果に基づいた抗菌薬療法の確実性がより向上されることを期待したい.〔臨床検査 50:49-54,2006〕
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