特集 心不全のすべて―増え続ける心不全患者にどう対峙するか
心不全の診断と治療
利尿薬の使い方
木田 圭亮
1
,
土井 俊一
1
,
佐藤 如雄
1
,
鈴木 規雄
1
,
石橋 祐記
1
1聖マリアンナ医科大学循環器内科
キーワード:
腎機能
,
電解質
,
血圧
Keyword:
腎機能
,
電解質
,
血圧
pp.37-41
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_37
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Summary
▪心不全における利尿薬は,ループ利尿薬の独壇場であったが,tolvaptanの登場により本邦の心不全治療はこの10年で大きく変化した.
▪利尿作用のある薬剤として,MRAに加えて,ARNIやSGLT2阻害薬が,心不全の新薬として登場したことにより,選択肢が増えている一方で,サイアザイド利尿薬が必要な場面は減りつつある.
▪いずれの利尿薬においても腎機能,電解質,血圧のコントロールが重要であり,処方前だけではなく,処方後もこれらのモニタリングは必要不可欠である.
▪この数年で,心不全における利尿薬の立ち位置も大きく変わっており,いかに最小限のループ利尿薬で心不全をコントロールできるかが,最新のトレンドである.
© Nankodo Co., Ltd., 2021