特集 保存期慢性腎臓病と透析期のステージに応じた診療のポイント
[Chapter 3] 保存期CKD患者・透析患者への薬剤の使い方
骨粗鬆症治療薬
谷口 正智
1
1福岡腎臓内科クリニック
キーワード:
骨代謝回転
,
ビスホスホネート(BP)
,
denosumab
,
teriparatide
,
romosozumab
Keyword:
骨代謝回転
,
ビスホスホネート(BP)
,
denosumab
,
teriparatide
,
romosozumab
pp.67-73
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika132_67
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▪CKD自体が骨粗鬆症の有意な危険因子であることや,QOL/ADLが低下した透析患者では骨折リスクが生命予後に及ぼす影響が大きいことを加味すると,CKD患者への骨粗鬆症治療薬の投与を積極的に考慮するべきである.
▪保存期CKDと透析期における骨粗鬆症治療薬の使い分けは明確でない.
▪原則としてCKD患者における骨粗鬆症治療は,二次性副甲状腺機能亢進症(2HPT)の影響を除外するため,副甲状腺ホルモン(PTH)を十分にコントロールしたうえで骨密度検査や骨代謝マーカーで評価を行い,病態に合わせた骨粗鬆症治療を行う.
▪CKD患者では骨粗鬆症治療薬による血清Ca値の変動に注意が必要であり,とくに保存期においては腎機能の変化にも注意を払う必要がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2023