特集 “思春期内科”―大人でも子どもでもない患者を診る
[Chapter 2] 思春期に発症しうる疾患
炎症性腸疾患
渕上 綾子
1
,
佐藤 知己
1
,
市川 武
1
,
朝倉 均
2
1日本鋼管病院 消化器内科
2こうかんクリニック 消化器内科
キーワード:
潰瘍性大腸炎(UC)
,
Crohn病(CD)
,
移行期医療
Keyword:
潰瘍性大腸炎(UC)
,
Crohn病(CD)
,
移行期医療
pp.366-370
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_366
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▪全炎症性腸疾患(IBD)患者の約25%は18歳未満で診断され,思春期においても,決してまれな疾患ではない.
▪まずは疑うことから始まる.長期的(1ヵ月以上)に続く下痢,血便,腹痛に関しては潰瘍性大腸炎(UC)を,さらに発熱や肛門病変(痔瘻など)が伴った場合はCrohn病(CD)を念頭に置いて精査を行う.
▪患者は,治療の過程で,進学,就職,結婚,出産といったライフイベントを経験することになる.そのため,早期の診断と的確なモニタリングと治療により,よいタイミングで寛解を維持していることが重要である.
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