特集 炎症性腸疾患update
[Chapter 1] IBDの病態・診断・病勢評価のupdate
IBD診断の進め方
岡本 典大
1
,
大井 充
1
,
星 奈美子
1,2
1神戸大学医学部附属病院 消化器内科
2神戸大学医学部附属病院 バイオリソースセンター
キーワード:
潰瘍性大腸炎(UC)
,
Crohn病(CD)
,
診断指針
Keyword:
潰瘍性大腸炎(UC)
,
Crohn病(CD)
,
診断指針
pp.992-997
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_992
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★★★潰瘍性大腸炎(UC)とCrohn病(CD)は近年患者数が増加しており,診療機会の増加が予想される.
★★★UCは20歳代など若年層に発症ピークがあるが,小児・高齢発症も増加していることに留意する.
★★★持続性・反復性の粘血便の確認と,大腸粘膜の評価・生検による組織学的評価目的の下部内視鏡検査がUCの診断には必要である.
★★★CDは口腔~肛門に多彩な消化管症状を呈する一方で,腹痛・下痢などの腹部症状を呈さない患者が一定数いることに注意する.
★★★注腸X線検査でも縦走潰瘍や敷石像の確認はできるが,病変の好発部位である終末回腸の直接観察や生検が可能な下部内視鏡検査を考慮する.
★★★診断に苦慮する場合は専門施設や紹介を検討し,可及的速やかに診断・治療につなげることが肝要である.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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