特集 胆道・膵疾患を診る―早期診断・早期治療のために
胆膵疾患総ざらい
硬化性胆管炎
内藤 格
1
,
中沢 貴宏
1
,
林 香月
1
,
吉田 道弘
1
,
片岡 洋望
1
1名古屋市立大学大学院 医学研究科消化器・代謝内科学
キーワード:
原発性硬化性胆管炎
,
IgG4関連硬化性胆管炎
,
胆管像
,
IgG4関連疾患
Keyword:
原発性硬化性胆管炎
,
IgG4関連硬化性胆管炎
,
胆管像
,
IgG4関連疾患
pp.95-99
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_95
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Summary
▪硬化性胆管炎は原発性硬化性胆管炎(PSC),IgG4関連硬化性胆管炎(IgG4-SC),二次性硬化性胆管炎に分類される.
▪PSCは胆汁うっ滞性の肝硬変から肝不全に移行し,胆管がんの合併もあることから予後は不良であり,現時点では肝移植のみが唯一の治療法とされている.
▪IgG4-SCはIgG4関連疾患(IgG4-RD)の胆管病変であり,ステロイド治療が著効し,長期予後は良好であるとされている.
▪PSCとIgG4-SCの鑑別には,血中IgG4値,胆管像,胆管外病変としてのIgG4-RDや炎症性腸疾患の存在診断が有用である.
© Nankodo Co., Ltd., 2022