特集 骨髄腫と類縁疾患―全身をみわたす診断・治療
特殊な病型の骨髄腫の治療
意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)
角南 一貴
1
1国立病院機構岡山医療センター 血液内科
キーワード:
意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)
,
M蛋白
,
遊離軽鎖(FLC)
,
形質細胞腫瘍
Keyword:
意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)
,
M蛋白
,
遊離軽鎖(FLC)
,
形質細胞腫瘍
pp.721-724
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_721
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Summary
▪血中のM蛋白が少量で,高カルシウム血症,腎障害,貧血,骨病変などの形質細胞腫瘍に関連した臓器障害がなく,ほかにM蛋白を産生する疾患がないものを意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)という.
▪約1%/年の頻度で多発性骨髄腫(MM),原発性マクログロブリン血症(WM),アミロイドーシスおよびB細胞リンパ腫に進行するリスクがある.
▪治療の適応はないが,定期的にM蛋白量,全血算,生化学検査および尿検査などを実施し,臓器障害の出現,あるいはMMやWMなど類縁疾患への進行がないかを確認する.
© Nankodo Co., Ltd., 2022