特集 骨髄腫と類縁疾患―全身をみわたす診断・治療
特殊な病型の骨髄腫の治療
くすぶり型多発性骨髄腫
鈴木 一史
1
1東京慈恵会医科大学附属柏病院 血液内科
キーワード:
くすぶり型多発性骨髄腫(SMM)
,
リスク分類モデル
,
先制攻撃的治療介入
Keyword:
くすぶり型多発性骨髄腫(SMM)
,
リスク分類モデル
,
先制攻撃的治療介入
pp.725-728
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_725
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Summary
▪くすぶり型多発性骨髄腫(SMM)は,骨髄中形質細胞(BMPC)割合が10%以上であるが,症候性MMと定義できる事象を有さない前骨髄腫病態である.
▪高リスクSMMは,2年後の進行リスクが50%と定義され,血清M蛋白成分2g/dL以上,遊離軽鎖(FLC)比20以上,BMPC浸潤20%以上(2/20/20 SMMスコア)が提唱された.
▪SMMに対して,診断後ただちに化学療法を実施することは現在推奨されないが,先制攻撃的治療介入する臨床試験の有望なデータが報告されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2022