特集 血液疾患
【コラム】多発性骨髄腫—意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)との鑑別を含めて
角南 一貴
1
Kazutaka SUNAMI
1
1国立病院機構 岡山医療センター 血液内科
pp.894-905
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900192
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
多発性骨髄腫multiple myelomaは,M蛋白を有し,さまざまな合併症を引き起こす造血器腫瘍である。単クローン性免疫グロブリン(M蛋白)を有する疾患は形質細胞疾患plasma cell disorders(PCD)とよばれ,多様な疾患があり,その鑑別は重要である。
本稿では,血清蛋白異常の見方(蛋白電気泳動図の見方,M蛋白の同定方法),診断基準などを紹介し,PCDの鑑別診断に必要なプロセスについてまとめる。さらに近年,飛躍的進歩を遂げた治療法および主な合併症対策についても解説する。
Copyright © 2015, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.